自慢ではないが、私には友達がいない。
正確にいえば友達が皆無ではないが、特別に仲の良い友達はいない。
自分が一人っ子で、一人遊びが好きなことや
大勢の人中にいると疲れてしまうことがあって
特に友達が少ないことを苦にしていなかった。
何よりも私は母親と仲が良かった。母親が大好きで、大好きで
母親さえいれば世界中が全部敵でも良かった。
けれども母親は死んでしまって私一人が残された。
だから、私は他に助けを求めなかった。
心の冷たい私を、誰も助けてはくれない、と思っていた。
けれども、統合失調症になってからは、助けてくれる人が何人かいた。
マンションの下の階のおばさんは、私の心の一番不安定な時、
半年も、毎晩、自分の家に呼んでくれた。
毎晩、少しのお菓子や、時には二人分の弁当を持って、おばさんの家に通った。
心理的にどれだけ助かったかわからない。
もう一人は介護タクシーのおじさん。
元々は両親を病院に通わせるために、料金の安い介護タクシーを頼んでいたのだが
その中の一人のドライバーさんが、力になってくれた。
部屋の片付けや、重い物を運ぶ、電気工事、頼めば何でもやってくれた。
考えれば考えるほど、ありがたい。
そして最後に、ここ2年ほどの間に友達になった、 SNS仲間のKさん
一日おきくらいにSkypeで話し相手になってくれた。
一日おきくらいに2時間の会話。孤独な私には、とてもとても助かった。
多分、統合失調症が寛解になるための大きな力になってくれた、と思う。
私は本当に根性が悪い人間で、他人様の幸せよりも、不幸せを願うような性格だ。
それなのに、世の中には、私を助けてくれる人がいた。
私はそれに、大変驚いているし、感謝している。
願わくば、私も、多少でも他人を助けることができる人間になりたいと思う。