精神的に辛いとき、気晴らしに自傷行為をしてしまう人がいます。
鬱病のリストカットは有名ですが、統合失調症でも
リストカットしてしまう患者さんがいらっしゃいます。
統合失調症でリストカットをしたことのある患者さんに聞いたことがあります。
「リストカットして血が出る瞬間、一時だけどスッとするのよね」
スッとするのは血が出てくる一瞬だけなのだそうです。
で、傷口が塞がると、再度リストカットしてしまう。
同じようにスッとするためにピアス穴を開ける、という行為があります。
ピアスの穴を開ける、というと普通の方は医者で開ける、と思うのですが
統合失調症や鬱病の患者さんは、自分でピアス穴を開けることが多いです。
どうやって開けるか? というと、熱して消毒した安全ピン
または木綿針で開けるのだそうです。
当然というか、一つのピアス穴では済まず
片耳に5つくらいのピアス穴が並ぶことになります。
同じような自傷行為に、タトゥがあります。
タトゥを彫ることで、一時的にスッとするそうです。
とうぜん、タトゥは1カ所ではなく、数多く彫られることになります。
このような場合、親御さんは防ぎようがないのが現実です。
ある親御さんは、娘さんが新しいピアス穴を開けると
娘さんが寝ている間に、ピアスを外すそうです。
そうするとピアス穴はふさがりますので。
それでもその娘さんが片耳に3個ずつのピアス穴がありました。
タトゥについてはお金がないとできないので
患者さんに余分なお金を持たせない、というのが、一番の予防方法だと思います。