これは人から聞いた話である。
ある田舎の、大きな農家の娘さんは
若い時に統合失調症を発病した。
娘さんの両親は、最初、精神病院に連れて行ったが
娘さんに病識がなく、病院に連れていこうとすると大暴れするので
やがて、病院に連れて行かなくなった。
薬ももらったが、娘が嫌がって飲まないので
「可哀相だ」
と言って飲ませなくなった。
昔から懇意にしている医者に往診してもらっているが
医者が「統合失調症は年をとると寛解する」
というのを信じて、娘のしたいようにさせていた。
今、娘は50代、親は70代後半である。
娘は糞尿を垂れ流すので、紙おむつをさせている。
時々暴れたり叫んだりしているが
親は「年を取れば治る」と信じて好きなようにさせている。
統合失調症の治療をしないでほうっておくと
慢性化して最後は人格崩壊になることが多い。
そうならないように、早めに投薬治療
デイケアなどの作業療法をしっかり行うのが望ましい。
きちんと治療していけば、寛解する道も開ける