私の統合失調症が一番ひどかった時、
それは手かざし、の宗教に入っていた時でした。
手かざしの宗教とは、正座して、手を合わせ、目をつぶって
他の人からの手かざしを受けるのです。
手からは特別なエネルギーが出て、身体の悪いところを治す
というのです。
今から思えば、そんなことをなぜ信じたのかわかりませんが
その時は、自分の状態がひどく、藁にもすがる思いでした。
手かざしを受けていた時、私の幻聴は絶好調でした。
宗教と統合失調症は大きな関係がありました。
頭の中で
「私はあなたの兄である、あなたが雪の中でしんでいくのを見ていた」
「ろうそくが消えた、ろうそくが消えた」
「青い物、青い物」
というような声が聞こえます。その声は実に流ちょうに、
いろいろなことをしゃべります。
自転車に乗っている30分の間、ずっと平安時代の女の人、というような声で和歌を詠んでいたりしました。
声は数種類ありました。
- 一つは男のドラ声
- 二つ目は 昔の麿、といった(多分)男の甲高い声
- 三つ目は 女の声でした。
皆、昔の人のようなしゃべり方をします。
おまけに手がぶるぶると痙攣します。
ふと思いついて
試しに、目の前に紙をおいて、ボールペンを持つと
自分の意思とは別に手が動いて字を書きました。
いわゆる自動書記です。
頭の中に聞こえる内容そのままに文章を書くのです。
ついでに顔が勝手に動きました。
鏡を見なくても自分がどんな表情に動いているかわかりました。
おそらく、鬼の顔のような表情をしていたと思います。
宗教に入っている人は、それは御霊様が憑いているから、と言います。
でも、ネットの霊視相談に聞くと、それは霊ではなく統合失調症だと言います。
これだけの症状があって、それは霊の仕業ではなくて
統合失調症という病気の症状なのか?
と、わたしはいぶかりましたが、
霊のせいにしても何も解決しないので、宗教を止め、
いよいよ私は医者に行くことにします。と
医者に行って薬を飲めば治るのだ。
と、私は思いましたが、薬を飲んでも、統合失調症はすぐに治ることはありませんでした。
むしろ、そこからが統合失調症との戦いの始まりでした。