統合失調症の最盛期は、何をするのも嫌なものだ。
本当に、水を飲むのも嫌になる。
だが、統合失調症は、いつまでも最盛期でいるわけではない。
たまーに、雲の隙間から光が差し込むように
ほんのちょっと、気分が良い日もある。
そんな時、少しだけ動いてみよう。
たとえばカーテンを開けてみる、ということだけでもいい。
カーテンを開けて、「あっ、今日は空が明るいな」
と、思うだけでいい。
ほんのちょっと動いてみよう。
今日はちょっと着替えをしてみよう。
今日はちょっと風呂に入ってみよう。
そんな小さな事でよい。少しずつ進もう。
今日、カーテンを開けられたら、明日は靴を履けるかもしれない。
そして次の日は、髪を切るために美容院に行けるかもしれない。
健康だった時と同じようにできると思わない。
病気になって、一回赤ちゃんに戻ったのだ。
赤ちゃんから始めよう。 ほんのちょっと動こう。
今日はカーテンが開けられた。
今日は下着を着替えられた。
今日は漫画を少し読めた。
そんな、ほんのちょっと を繰り返していこう。
それが寛解への道になる。