Sさんは35歳の統合失調症患者です。
18歳で統合失調症の症状が出始めました。
治療しながら、作業所へ行ったり
アルバイトをしたりしていました。
ところが、Sさんはなかなか社会に馴染めませんでした。
作業所でもいじめられたり、バイトをクビになったりしました。
22歳のとき妄想にかられて、暴れて入院になりました。
2年入院して、症状が軽くなり
一人でアパート暮らしを初めました。
この時、良かったのは障害年金をもらえるようになったことと
働ける場所を得たことです。
今まで、どんな職場でも続かなかったSさんですが
やっと、障害者を受け入れてくれる働きやすい職場を得ました。
働き方としては、短時間パートのようなものですが
障害年金と合わせると、多少の貯金もできるようになりました。
その職場で同じ病気のMさんと知り合い、
今では結婚に向けて準備をしています。
ところでSさんのお母さんも統合失調症だったのです。
統合失調症のお母さんは、それでもSさんのことを
大変愛しており、Sさんのためになるように、と
自分も短期パートで働き始めました。
そこに愛があれば、統合失調症の親子でも道はあります。
Sさんが無事に結婚し、お母さんも平和に暮らしていけることを
私は願っています。
自分も短期パートで働くようになりました。