誰でも入院は嫌なものだ。
だが、統合失調症の場合、どうしても入院治療が必要なことがある。
それは
- 幻想や幻視が強すぎて患者の興奮が取れない時。
- 患者の自殺願望が強い時。
- 迷惑行為が行われる時。
- 治療や、服薬に抵抗が強い時
- 他人を刺したり、暴力を振るったりする危険が強い時。
- 多量の水を飲み、水中毒の恐れがある時
などである。
このうち、症状が多いのは 1 と 2 で、それぞれが33%の割合になっている。
こういう場合には、入院して、治療を受ける必要がある。
家で薬を飲まなくても病院で薬を与えることができる。
また、自殺や他人への攻撃も、入院によって防ぐことができる。
病院の暮らしによって、規則正しい生活が身に付く
などが入院の利点である。
ただし、長く入院していると「施設病」という症状が現れることがある。
これは長期入院により、社会復帰して、普通の生活を営む意欲が少なくなってくる症状である。
症状が改善されれば、早めに退院して通院治療にうつるのが良い。